編成分割

筑肥線は筑前前原を境に輸送力が大きく異なるのでこちらでも述べたように1989年に小倉工場で6両4本に対して3両8本に分割する改造が行われた。

改造内容は6両組成時に3両目となるモハ102形と4両目となるモハ103形にクハ103形1500番台と同じ運転台を取り付け、それぞれクモハ102形・クモハ103形となった。このため改造車は2種類のパターンが生まれた。
形式変更のみで車両番号はモハ時代のものを踏襲。

クハ103形の前面貫通路が地下鉄区間での非常脱出用であるのに対し、クモハ2形式の貫通路は併結時に通路となるため幌枠・貫通幌を装備する。

分割併結時の省力化ならびに時間短縮化の観点から電気連結器を装備する。

福岡市地下鉄空港線用ATCは未搭載。(当初から当番台にATOを搭載する車両は存在しない)

地下鉄線内で必要となるATCを搭載していないのでクモハが先頭となる編成では地下鉄線内を走行できないため、地下鉄乗り入れには必ずクモハを中間にした6両編成でなければならない。このため3両編成での運転は筑前前原・西唐津間に限定される。

スカート設置

踏切事故対策のため国鉄時代からスカート(排障器)の設置を行い、分割民営化後に全車両に設置された。

ワンマン改造

2000年3月11日のダイヤ改正から西唐津・筑前前原間でワンマン運転を開始した。これに対応するため1999年から末から2000年3月にかけて小倉工場で以下の改造が行われた。

車外スピーカーの設置。

安全確認用液晶モニターの設置。

トイレ設置

2002年後期より本形式初のトイレの設置が行われ、全編成の唐津向き先頭車(クハ103形とクモハ103形)の車端部の海側に大型洋式トイレが設置された。これに伴いトイレ設置部分の側窓と妻窓が埋め込まれ、車椅子スペースとなったトイレ向かい側の側窓は1/4程度に縮小された。この改造でJR九州の電車のトイレ設置率は100%を達成した。

その後の動き

JR各社で唯一2010年以降も全車が在籍していたが、こちらでも記述したように2012年夏に車両故障が多発したことと交通局側からの要望で地下鉄直通運用は全て後継の305系に引き継がれ、残存する15両は地上専用になった。

戻る

TOP